長期研究員生活 [長期研究時代]

この春から学校現場を離れた。
学校に籍を残しながら1年間、長期研究員として働くことになった。
電車通勤、スーツでの生活、座り仕事中心の一日。
転職したのではないかと思えるほどの生活の変化。

非常に苦しい。
この苦しさの一番の要因は、
「自分が望んでのことではない」
という思いが未だに捨て切れないことにある。

長期研究員の話があったのは3月の頭の卒業式練習が始まる直前のこと。
青天の霹靂だった。
それから1ヶ月。
折に触れ、「1年間勉強するチャンスをもらえたのだ」と思うようにしているのだが、未だに心が受け入れてくれない。
書くことで受け入れたくない心情が強化されてしまうようでイヤなのだが、
苦しいものは苦しい。これが偽らざる今の心境だ。

とはいえ、嬉しいこともある。
一番は、家族との時間が増えたこと。
娘達に読み聞かせをしながら眠りに就き、弁当をつめながら朝食の準備をし、一緒に食事をとる。
当たり前のようなことがとても嬉しい。
相方は3年ぶりの現場復帰+はじめての1年生担任+新しい学校。
いろんな意味で余裕がない1年になりそうなので、今年は自分が家庭を支えなければと思う。

さて、昨日は入学式と始業式。
卒業していった彼らは、今頃制服で小学校に顔を出した頃だろうか。
元担任が何も言わずに学校から「消えている」ことをどう受け止めるのだろうか。
…我ながら、未練がましいと思いつつ、彼らの制服姿を見たかった思いを打ち消すことができない。
気もそぞろのまま学習指導要領を読んで一日の大半を過ごした。

今日は離退任式。
1年後に戻る自分は、離退任ではないのでもちろん出席せず。
割り切れないのは仕方がない。
が、そろそろ新しい生活にも身を入れていきたい。

人間の土地 (新潮文庫)

人間の土地 (新潮文庫)

  • 作者: サン=テグジュペリ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1955/04/12
  • メディア: 文庫
「夜間飛行」に続いて、2冊目読了。
この春、卒業していった少年にこの本を贈った。

たとえ、それがどんなに小さかろうと、ぼくらが自分たちの役割を認識したとき、はじめてぼくらは幸福になり得る。
そのときはじめて、ぼくらは平和に生き、平和に死ぬことができる。
なぜかというに、生命に意味を与えるものは、また死にも意味を与えるはずだから。


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

し〜

やはりそういうことでしたか。
私にはしたことがないことなので、何とも言えません。
しかし、以前、一度担任を離れた1年間が私の糧になったことは確か。この1年がはせがわくんきらいやさんのこれからの糧となりますように。
by し〜 (2015-04-07 21:33) 

はせがわくんきらいや

未練がましい気持ちはまだしばらく消えそうにないですが、ここ数日、自分の実践を丁寧に振り返ることができました。
現場を離れる良さも感じています。

糧・・・といえるだけの何かを残せるよう、1年間精いっぱい努めます!
担任を持てないことに対する恨みはときどき吐くと思いますが(笑)。


by はせがわくんきらいや (2015-04-08 22:24) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

卒業150407 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。