180128

ある問題への対処法を求めているとする。

経験の少ないうちは、より具体的な解決策を求める傾向が強い。

ところが、経験が蓄積されていくうちに、抽象度の高い策を求めるようになる。

少なくとも、自分自身を省みたとき、分野や問題に関係なく、具体→抽象という過程をたどる傾向がある。

抽象度の高い策は、汎用性が高いからである。


一見、何を言っているのかわからない。

対処したい問題とどう関連しているのかわからない。

けれども、「わかる者にはわかる」。

そういう玄人好みの抽象策を好む熟練者がいる。


抽象的だが、汎用性が万人に開かれている。

たとえば、物置にもイーゼルにも脚立にも使えそうな椅子のように。

「だれにでもわかる」。

そういう万人受けのする抽象策を求める熟練者がいる。


問題解決の技術は、「いま、ここ」の特定の問題に対処するためのものではない。

「いつか、どこかで」遭遇するかもしれない問題にも対応できる柔軟性が求められる。

とはいえ、現実に遭遇する問題の全ては、「いま、ここ」で起こるものである。

問題解決の技術は、常に具体性と抽象性のせめぎ合いにさらされている。



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