言語学バーリ・トゥード: [読書・映画・音楽]


言語学バーリ・トゥード: Round 1 AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか

言語学バーリ・トゥード: Round 1 AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか

  • 作者: 川添 愛
  • 出版社/メーカー: 東京大学出版会
  • 発売日: 2021/07/26
  • メディア: 単行本
「読むなよ、絶対に読むなよ! 」
ラッシャー木村の「こんばんは」に、なぜファンはズッコケたのか。ユーミンの名曲を、どうして「恋人はサンタクロース」と勘違いしてしまうのか。身近にある言語学の話題を、ユーモアあふれる巧みな文章で綴る。著者の新たな境地、抱腹絶倒必至! 東京大学出版会創立70周年記念出版。(帯より)



言語学の本・・・と言っても、全然堅苦しい本ではありません。

生活の中で、言葉に対してふと感じる素朴な問いに対する雑感を、プロレス成分多めに語っています。

私自身、プロレスに関しては門外漢なのですが、なんでしょうね、格闘技と競馬、プロ野球(サッカーも)で具体を語る人の文章には、非常に求心力がある気がします。


全編を通読して特に印象に残ったのが、「こんばんは事件」の謎に迫る、の話です。


他人とのコミュニケーションは、情報量の少ない言葉を交わすところから始まり、徐々に情報量の多い言葉に移行していく・・・その緩やかな変化が通常であり、唐突に情報量の多い言葉を浴びせかける行為は異常であるとする考えに、ハッとしました。情報量の観点からあいさつを考えたことがありませんでしたが、言われてみれば、なるほど、その通りです。この本を読み、思わず膝を打ちたくなるような気付きがたくさんありました。


気楽に楽しむこともできるし、この本から得た示唆をもとに考えを深めていくこともできる・・・そういう本です。


 


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