およぐひと [読書・映画・音楽]

およぐひとのからだはななめにのびる、
二本の手はながくそろへてひきのばされる、
およぐひとの心臓はくらげのやうにすきとほる、
およぐひとの瞳はつりがねのひびきをききつつ、
およぐひとのたましひは水のうへの月をみる。

およぐひと

およぐひと

  • 作者: 長谷川 集平
  • 出版社/メーカー: 解放出版社
  • 発売日: 2013/04/26
  • メディア: 単行本

萩原朔太郎の詩と同じタイトルがつけられた、長谷川シューへ―の新作絵本。

絵本作家の立場から描かれた3月11日。

「ごめん。まだことばにできそうもない。でも、なるべくはやくはなしてあげるよ」

主人公の男が、娘に言うセリフがあるのだが、さて、話せる日など訪れるのだろうか。

結論を保留され続けている人達は、現実にたくさん存在している。

「わかった。まつよ」という娘の表情がとても良い。

時間を空けて、もう一度読み直してみたい絵本。



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