水晶 [読書・映画・音楽]
人間生活の中にある美しいものを、淡々とした口調で語る。
華美ではないけれども、深い味わいがある。
読者の成熟を待っていてくれる物語を書く。
それがシュティフターという作家の印象。
「自然に根ざした人と人との共同」を志向しているけれども、賢治のように内向的ではない。
シェリングやノヴァーリスのように彼岸をまなざしてはいない。
久しぶりに「水晶」を再読。
「そうよ。コンラート」
兄を絶対的に信頼するザンナの言葉が深く深くしみる。
これほど美しく、そしてコーヒーが飲みたくなる(笑)物語は他にない。
2012-12-02 22:31
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