読書記録 [読書・映画・音楽]
笹生陽子の作品をまとめ読みした。
よくも悪くも漫画的。
ああ、これは劣化版松本大洋だ、というのが初読の感想。
語るべきを全て語ってしまっている。
言いたいことがすっきり伝わってくる半面、深みがない。
(そこが語らず描く松本とは違うところ)
特に心情描写が弱いと思う。
「きのう、火星にいった。」も1時間ほどで読了。
まるでおやつのようではあるが、食べた後のほっとした満足感はある。
今のクラスの子達は歓迎するかもしれない。
監督視点の24巻。
選手を信じたいのだが、信じ切れない。
その感情の揺れが選手に与える影響がうまく描かれている。
こういう視点からの野球漫画ってあったあろうか。
あいかわらず展開は亀・・・・なのだけれど、その遅さは必然。そう思わせる丁寧さがこの作品にはある。
「青春」は実は反復概念なのかもしれない。
あるいは反省概念なのかも。
無機質な機械の中に、有機的なものを見つけたような感覚。
研がれていない言葉だからこそ感覚に訴える力が強いのだ、たぶん。
2014-12-27 08:16
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