比べる [HOME SWEET HOME]

最近、美祈が比べることを覚えた。

妹の藍里がうまくスプーンを使えなかったり、粗相したりすると、姉らしい寛容と若干の優越感をちらつかせた笑顔で、

「あいちゃん、赤ちゃん。みの、子どもー」

と言う。

彼女にとって、「子ども」というのは赤ちゃんの上位にあたる概念なのだ。

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食い意地の張った彼女は、食事中にもよく比べる。

「みの、子どもー。ちっちゃいー。父ちゃん、おとなー。おっきい!」

1年生の音読のように、ちっちゃいを小声で、おっきいを声色を変えて大げさに言うところが教員の娘っぽい(笑)。

おっきいものを食べられる「おとな」は、子どもの美祈にとって、間違いなく羨望の対象。


赤ちゃんよりも子ども。子どもよりもおとな。

比較というのは、相対的なものであって絶対ではない。

概念の構築と破壊、再構築の連鎖。

人間はそうやって人間になるのだ。


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