いま始まる新しいいま [教材研究]
心臓から送り出された新鮮な血液は
十数秒で全身をめぐる
・「新鮮」「十数秒」「全身」 言葉を粒立てる
・十数秒は早いか遅いか。→早い。十数秒もかけて、ではなく、たったの十数秒でという感じ。一息で読み、感動を伝える。
わたしはさっきのわたしではない
そしてあなたも
わたしたちはいつも新しい
・わたしと「さっきのわたし」との対比
・「あなた」への視線
・「わたしたち」とは?→表層的にはわたしとあなたの二人。しかし、この場合の「あなた」は、特定のあなたではなく、不特定多数の「あなた」。そういう含みを込めて。
・「いつも」を粒立てる。
さなぎからかえったばかりの蝶が
生まれたばかりの陽炎の中で揺れる
あの花は
きのうはまだ蕾だった
・「ばかり」のくり返し。リズミカルに。
・「あの」花→距離感を「視線」で。「この」「その」よりも遠くを意識して。
・「まだ」を粒立てる。
・蛹と蝶の対比、花と蕾の対比。
海を渡ってきた新しい風がほら
踊りながら走ってくる
自然はいつも新しい
・「ほら」→呼びかける
・風に気付いたのは、×風が吹く前、○風が吹いてから。前文と間を空ける。
・走ってくる→近づいてくる。クレッシェンド。
・踊りながら・・・リズミカルに。
・「いつも」を粒立てる。
きのう知らなかったことを
きょう知る喜び
きのうは気づかなかったけど
きょう見えてくるものがある
・「きのう」と「きょう」の対比。
日々新しくなる世界
古代史の一部がまた塗り替えられる
過去でさえ新しくなる
・「また」「さえ」を粒立てる。
きょうも新しいめぐり合いがあり
まっさらの愛が
次々に生まれ
いま初めて歌われる歌がある
・「新しい」「まっさら」「初めて」→言葉を粒立てる。
いつも いつも
新しいいのちを生きよう
いま始まる新しいいま
・いつも いつも・・・くり返しによる強調。
・「生きよう」・・・呼びかけ。
この詩、いいですよね〜^ ^
by 名無し (2013-09-03 21:39)
コメントありがとうございます。
目が開かれるような、全身を新しいものが一巡するような、青い空を見ているような・・・
形容するのは難しいですが、とても清々しく前を向く力をくれる詩だと思います。
私もこの詩が好きです。
by はせがわくんきらいや (2013-09-07 22:32)