おれはかまきり [教材研究]

017.JPG

板書の乱雑さが、思いつき的授業であることを明らかにしている。今日は、始めから指導計画を立てず、子どもを見ながら指導を入れていくことにした。

▼先日の学校研究での気付き。伝え合う授業は、「聴く」という土台があってこそ成立する。「よい受け手」がいて、どんな意見もキャッチしてくれるという安心感があればこそ、全員発言が可能となる。

▼発言をいかにつなぐか。単発の発言をいかに束ねていくか。コーディネーター的に発言に関わる。

▼つぶやきから授業を展開する。「この詩の主人公はどんな人?」ではなく、「なんか、女子が読むのは変じゃない?」というつぶやきが着火点。

▼何故そう思うのかを言語化させていく。「おれという言葉を使っているから」「~だぜという言葉を使っているから」。「男は~、女は~である」という子どもの先入観が見える。それに頼るか、それとも逆手にとるか。ここは頼る方向でいく。

▼つぶやきの活用。「漢字で書いてもいいですか?」→「ひを漢字で書くと、日か火か?」 「もえる」という言葉から、8割の子が火を連想。これも一つの先入観。ここでは逆手にとる。「夏」「光っている」など、キーワードをつなぎ、詩の情景を描かせていくと、「火を囲んで鎌を持つ男」ではなく、「炎天下、鎌を持って格好つけている農民」というイメージに落ち着く。鎌=農民か。なるほど(笑)。

▼ある程度、イメージが出来た時点で、そのイメージを壊す。「主人公は人ではないのです」「ええっ!?」。ここにおもしろさがある。

▼作者は女性。野原の生きものの気持ちをうたった、という解に対し、即座に反応したのは2名。4年生を教えたときはほぼ全員が「カマキリ」と分かったのだが・・・・。農民イメージにとらわれる子ども達(笑)。

▼気付いた子がヒントを出していく方式で。「野原にいます。」「両手に鎌を持っています。」「緑色です。」「バッタの仲間です。」「オーズメダルの1枚です。(これは私のヒント。「見てないよ!」とブーイングが)」・・・ヒントの出し方がうまかった。前の時間に、ヒントクイズをやった成果だ。素晴らしい!

▼音読をする際、「女子は読まなくてもいいですか?」の声が。一部の男子が盛り上がりすぎたため。「なりきることが大事です。可愛い女の子もとりあえず読んでください」でOK。

▼聴くことが大事。この授業だけでなく、今日、いろいろな場面で「仕込んできた」おかげで、それが生きる。単発の授業ではなく、一日を通して考えることの大切さを感じた。

▼一人一発言。質より量で。久しぶりの挑戦だったが、前回よりもはるかに雰囲気がいい。聞き手意識の育ちに拠るところが大きい。

▼女言葉での範読。「あら、秋だわね」(笑)。子どもの口から「カマキリっぽくない」という意見が出る。こちらの言いたいことを代弁してくれた。「言いたいことは言うな、言わせろ」。

▼自分のイメージを投影することで、キャラクター(個性)が生まれる。男か女か、どんな性格か、年齢は・・・設定を考え、それを詩世界に生かす。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

だだずんじゃんありがとう ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。